【ミサトの魔法 1】
ミサトは、酒を飲まないと魔法が使えない。
問題なのは、魔法を使うために飲酒する場合以外で酒を飲んだときである。
去年の夏、村中が水浸しになったことがあって、村の測量士が標高を計測したところ、
村のそれが、海面より低くなっていた。
その前日に酔っ払ったミサトが、数えるのも嫌になるほど手から魔法で分銅を出し、
その重さで村が陥没したのが原因とされた。
村人は、ミサトが魔法で標高をもとに戻すまでの数日間、ボートの上で暮らした。
中でもシンジは誰よりも必死にボートを操った。泳げないからである。