困り顔で笑う王子様は、そっとお姫様に顔を近づけた。

 互いの鼻を自分の鼻で軽く、つつきあう。

 それがくすぐったくって、二人は顔を見合わせて少し笑う。

 その後は、いつもと同じだ。

 少し顔をかたむけて、シンジとアスカは唇を重ねた。

 そのころ、タクトは、寝ながら母のパジャマを噛んでいるところだ。

 薄い皮一枚向こうの世界で、噛まれたおさるのぬいぐるみが、

  ひゃっ!
  みたいな

 と奇声をあげた。


(了)


蛇足のあとがき:
書いてるときは、勢いでここまで書きましたが、
たぶん「困り顔で笑う王子様は〜」のくだりで
終わらせるのがきれいにおさまるかと思いました。

まあ、でもせっかく書いたし、こっちも捨てがたいので、
蛇足ってことで、よろしくお願いします。