【ミサトの魔法 4】
情報というものは血であるし、金である。
ミサトの家には一匹の蜘蛛が住んでいる。
緑色の腹に黒の縞模様がある、足の長い蜘蛛で、ミサトは彼を見かけると
「カジくん」と呼びかけている。
たまに調べ物なども頼んでいるようだ。
「カジくん」がミサトの昔の恋人と同じ名前だと知ったシンジは、まさか……、と考えた。
酔った勢いで、恋人を蜘蛛に変えたわけじゃないよね、と。
そうでなくとも、昔の恋人の名前を蜘蛛につけるのもどうだろうか。
いずれにしろ、あまり楽しい話ではないので、自身の精神安定のため、
彼はミサトにそのことをを尋ねることはしていない。